共謀罪にNo!2017/05/15 09:29

 今、国会で過去3度廃案になった「共謀罪」を「テロ等準備罪」と言い換えて審議中です。今18日の衆院法務委員会で共謀罪を強行採決し、衆院を通過させる方針とのこと。

このままではいけない反対の声をこの小樽からも、ということで私たち小樽民進党として13日日曜日11時から小樽駅前で街頭啓発活動を行いました。

 参加者は私たち小樽市議団5人 川澄宗之介道議、本多平直4区代表です。

 思いの外、配布ビラを受け取っていただけ、この件に関しての関心は決して低い訳ではないと心強く思いました。これからもあきらめることなく、共謀罪の危険性について訴えていきます。

    

以下、私が街頭で話をさせてもらった内容の概略です。よろしければ少し長いですが、お読みいただければ。

 

①現状

 安倍首相は “東京五輪のテロ対策”に共謀罪は不可欠と言っている。

 新聞各紙の世論調査でも若い世代ほど「内容はよくわからないが、テロのためなら必要なのでは。賛成。」という傾向。テロ対策だから。自分たち犯罪とは関係ない一般市民を守ってくれる法律だから、少々問題あっても、とお考えでは。

 残念ながらこの法律改正は私たち市民をテロから守ってくれるものではない。

テロ対策にもならないし、犯罪対策に不要であるばかりか、市民生活に重大な制約、不自由をもたらすものなのが実態です。

 

②内容について

「テロ等準備罪」こと「共謀罪」を「組織的犯罪処罰法」に新設する改正法案というのが正確な表現。

2人以上が犯罪を計画・「合意」、準備行為をした段階での犯罪成立、処罰を可能にする

「実行」されなくても処罰「まだ起きていない犯罪」を裁く法律で、これまでの刑法のルール(実行された犯罪を処罰する)に大きく反する。

例えば「今度の日曜日 、毛無山に落葉採りに行くべ。」「いいね。それならおれ明日山菜生えてるか下見に行ってくるわ」これで共謀罪が成立、処罰可能になる。

 

③本当に今、必要なものなのか

テロ対策立法はすでに完結しているので、もういらない。

国連国際組織犯罪防止条約の締結に、『共謀罪』の立法は全く不要。

  そもそもこの条約の目的はテロ対策ではない

  組織的詐欺や人身売買に対応する最低限の「予備罪」新設で足りる。

本当に有効なテロ対策は「テロ等準備罪」ではない。

過激派組織は、アメリカと共に武力を行使する国を敵とみなす。

平和憲法を全面に掲げ、武力行使をしない国であると内外に示すこと


④共謀罪ができることの弊害の方が甚大

警察の権限強化・濫用の懸念

市民監視の合法化  通信傍受(盗聴)メールLINEGPS(車の追跡)・防犯カメラ映像

判断するのは警察 

 誰でも「組織的犯罪集団」にされてしまう

「捜査上、一般の人を対象とした調査はありえる」

「正当な目的で活動する団体でも、変質して組織的犯罪集団となる場合がある」

 何でも「準備行為」にされてしまう

犯罪成立条件を警察がどんどん広げてしまう危険性 戦前の治安維持法の復活。

 

国民の内心の自由制限・萎縮を招く

「目立ったことをすれば監視される」と考えさせるだけで、萎縮効果は抜群。

共謀罪」が萎縮を生み、「異論」がなくなれば、時の権力は思い通りにできる。 


⑤今、声を挙げなければ、声さえあげられなくなる

デモや市民団体さえもが恣意的に「犯罪・テロ集団」として認定・摘発され、一般市民の思想や言論、自由が奪われる監視社会が到来しようとしている。


 以上です。
 こうやって駅前で政府のやろうとしていることに反対の演説をすることがいつまでできるのか心配になってしまう、そんな日が現実になってしまいました。10年後の日本はどうなっているのでしょう。 
 「将来起きることは過去の出来事を見れば判る。」と歴史の授業の意味について教わりました。治安維持法で小林多喜二が捕まり、拷問の末に獄死した暗い歴史を繰り返す訳にはいきません。