2018年小樽市議会第1回定例会開会2018/02/21 21:58

 2月21日小樽市議会第1回定例会が開会しました。会期は3月15日までの23日間の予定です。

今定例会の提出議案は40本を超えますが、主な議案はなんといっても「2018年度小樽市会計予算案」です。来年度の小樽市政で何をやるのか、展望を定める大事なお金の使い途を決める事になります。この予算案は市長が作り、議会がそれを認めることで実際にお金を使えることになりますが、議会が予算を修正する場合、減らすことはできるが増やすことはできないことに法律上なっています。それだけ市長の権限、責任は大きいということですね。


さて,私から見たこの新年度予算全体のポイントは

   市民生活に直接関わる「一般会計予算」について、559億1千万円とし、前年と比較して実質で6億6千万円の減額となっていること。

   財源不足(入ってくるお金より出ていくお金が多い状態、いわゆる赤字)が20億円

   結果、その赤字を埋めるために財政調整期金(市がこれまでコツコツ貯めてきたへそくり)から18億円を出して埋め合わせた。基金の残りが3億6700万円に。

   そんな厳しい財政運営の中、なぜか市長交際費が25万円増額

などです。

 減額予算にもかかわらず、20億円の財源不足、それを埋めるためになけなしのへそくりから出して、残りが3億円ちょっとになってしまった、というのは大変心配な事態です。というのもこの財政調整基金の使い途は突発的な災害など、危機的状況の際に緊急に使える唯一の市のお金だからです。もし大雪が来た、大きな台風が来て、被害を出した等の際資金的な余裕がなく、様々な緊急対応に支障が出ることが予想されます。

 

 この予算案を見て根本的に危惧を抱くのは、この先どうやってこの財政危機を乗り越えていくのかが全く見えない予算案となっている事です。来年度はこの予算で何とか乗り切ったとしても、再来年以降はへそくりさえ空っぽになった上に20億円の財源不足になります。今は良くても先々のことは知りません、ではあまりにも無責任な財政運営です。

 たとえ今は厳しい状況に耐えなくてはならなくても、将来的に回復が見込まれる、具体的方策がはっきりと示されていれば市民のみなさんも耐えてもらえるのではないでしょうか。そんな具体策は残念ながらこの予算案からは見えてきません。

 森井市長は記者会見で「身動きのとれない財政状況」と表現しました。そんな彼が作った予算は財政再建に向けた「身動き」「あがき」のようなものが感じられず、ただ全市庁的に一律2%予算削減の号令を発したのみで、小樽の未来展望や復活への意思も感じられません。具体的なビジョンもないまま座して第2の夕張となるのを待つのでしょうか。

 

 そんな中、市長の交際費が75万円から100万円に増額されています。たかが25万円と思われますが、されど25万円。他者には厳しく、自分や自分の身内には甘い森井市長の政治姿勢が表れた典型的な例といえるでしょう。

 

 とはいえ、予算が決まらないことには市民生活に大きな支障が出ます。私たちは現在、予算案について精査中です。今後議会の中で様々な点を明らかにしていきます。



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