2019年 小樽市議会第1回定例会 ― 2019/03/02 11:21
小樽市議会2019年第1回定例会開会中です。
小樽市議会この4年間任期の最後の議会が2月20日から開かれています。
今議会の主な議案はやはり新年度予算案の審議になります。以前のように市長選が4月にある場合は今議会にかかる予算案は市長交代の可能性も考慮し、本当に今、決めておかなければならない市民生活に支障が出るという部分だけの骨格予算だけが提案され、残りは市長決定後の議会で補正予算という形で提案されるのが常でしたが、今回は昨年7月の市長選挙ですでに迫市長が決定しているので、通常の予算案が提案されています。
20日には迫市長による市政執行の所信表明と提出議案の説明と林教育長の教育行政執行方針が行われました。
迫市長は、新年度に向け、夢あふれる元気な小樽の実現のため、スピード感を持って全力で取り組む決意を述べました。
また、行政サービス維持のため、経済活性化による税収増が必要ということで、特に観光を柱とすること。また、自然災害等、不測の事態に備え、防災力の強化すること。子育て・教育環境の整備を進めることなどを強調し、厳しい財政の中でもそれらについてしっかり予算配分したとしています。
続く林教育長から示された教育行政執行方針では様々な継続、新規事業についての説明と、特にこれまで学校教育と社会教育とに分かれて策定していた市の「教育推進計画」について、学校教育と社会教育との整合性を図ることを目的に、一体化して「(仮称)小樽市教育推進計画」として平成31年度中に策定していく予定であることや、教員の多忙化解消や子どもたちの技能向上のために部活動指導員を新たに6名中学校に配置することなどが示されました。
定例会日程は、2月20日から3月14日(木)までの23日間。現在、本会議での代表質問一般質問等を終え、予算特別委員会開催中です。私はこれらの中から教育行政執行方針の中から先生方の多忙化解消の観点で何点か取り上げて質問しました。くわしくは以下の通りです。
定例会日程は、3月14日(木)閉会までの23日間の予定です。この議会が終わればいよいよ4月の地方統一選に突入です。
予算特別委員会 2日目(総務) 立憲・市民連合 佐々木 秩の主な質問と答弁
○教育行政執行方針の中から
ここに挙げられている個々の事業や施策の必要性と市教委の熱意についてはある程度理解できる。ただ、その一方で、教職員の多忙化の問題は今日ようやく理解を得られるようになり、国も多忙化解消に動き始めた所。その視点での言及が中学校の部活動指導員の配置にとどまったのは残念なところです。
その観点から今回の執行方針について質問します。
質問
ここに挙がっているものも含めて予定されている市教委主催の教職員が対象の研修講座・公開授業の主なものと数は。
答弁
新学習指導要領への円滑な移行に向けて英語や道徳プログラミング教育などこれからの教育に必要な研修を新たに増やしていきますけれどもスクラップ&ビルドをしながら研修計画全体の会見直しを行いまして今年度と同様の30講座程度を予定しております。
このほかにも先生方の参加する後志教育局、道教委主催の10年研修、教員免許更新講習もある。さらに校内外の推進会議、各種委員会もある。本来の子どもと向き合う事以外の仕事があまりにも多いのが現状。
もう少し具体的にお聞きします。執行方針内に次のようにあるが、
『コミュニティ・スクールについては、新たに花園小学校・手宮中央小学校・北陵中学校において、学校運営協議会を設置するとともに、小学校2校、中学校1校において、学習会等を開催するなど、導入拡大に向けて推進環境を整えてまいります。
小中学校間の連携・接続については、新たな取組として、小中一貫教育推進地区を指定するとともに、研修講座の開催等を通して取組の成果を還元し、全中学校区単位で取り組んでまいります。』とあるが、
質問
手宮中央小学校・北陵中学校は両方に指定されると聞いた。二つの事業に同じ学校が同時に取り組むことになる。現場は大変な負担になるのではないかと心配になる。大変ではないか。
答弁
まったく新しいことを導入するという考え方ではなく、現在各学校で実施している内容を改善したり、さらに充実したりするなどして取り組んでいくので、二つの事業に取り組むことで過度な負担になるようなことはないと考えていますが、教育委員会としてもこれらについてはしっかりサポートして参りたい。
質問
これら推進校指定校を決める時、当該校の教職員には事前に説明をし、理解を得ておくことはその後の研究推進のためには大事なことと思うがそういう手順は踏んでいるのか。
答弁
今回については事前に推進地区の校長に説明をし、了承を得、校長から職員に対して本事業の趣旨を説明するようお願いしていますが、何らかの事業を学校全体で取り組むためには事前に職員に説明をし、理解を得ることは必要であると考えていますので、今後も丁寧に進めていくよう努めてまいりたい。
質問
教育方針や内容を小中間で統一してやろうという場合など、一つの学校からの一方的な押し付けになることなく、各校間十分な共通理解にたって進めていくべきと思うがどうですか。
答弁
小中一貫教育につきましてはその取り組みを行うこと自体が目的ではなくてその地域の子どもたちのより良い育ちを目的として行うものなので、小中共通の視点が非常に大事。よって各学校の教職員間の連携を深めながらお互い共通理解の下で中学校区全体で小中一貫教育を進めていくべきであると考えています。
これらのように様々な事業は授業が終わった放課後からやっと始まる。よって、先生方はいつもの業務、テストの丸つけ、作文の添削指導、意見交換ノートの返事書きなどは全て帰宅後となる。そういった数字に表れない残業の実態がある。
質問
執行方針に上がっているこれらの事業の内容によっては教員や子どもたちの大幅な負担増がないように十分な配慮が必要と思うがどうか。
答弁
取り組み自体が目的となってまぁやらされ感や負担感につながってしまわないよう、それぞれの事業の意義や狙いについて全職員でしっかりと共通理解を図り学校全体で取り組みを進めていくことが大切であると考えておりますので、過度な負担とならないよう教育委員会としてもしっかりサポートして参りたいと考えています。
別の観点からお聞きします。
『人材育成は、学校教育や社会教育の分野を横断した取組みが必要との観点から、学校教育と社会教育とに分かれて策定していた「教育推進計画」について、学校教育と社会教育との整合性を図ることを目的に、一体化して「(仮称)小樽市教育推進計画」として平成31年度中に策定したい。』とのこと。
質問
学校教育で子どもたちや先生方がやらなければならないことはたくさんある。ありすぎる。両者の垣根が低くなる、連携が深まることは本来良いことではあるが、配慮や注意すべき点もあると考えるがどうか。(興味のある子が主体的に参加するしくみも大事。学校教育の内容肥大化キャパオーバーが心配)
答弁
社会教育施設の事業との連携や家庭教育支援事業についてはこれまでのようにそれぞれが独立して類似した事業を行うのではなく、連携して共に同じ方向を見た取り組みを行うことが可能となります。このことで学校教育への負担を増やすということではなくて、むしろこれまで以上に学校教育の支援を容易にして、ふるさと教育や生活習慣改善などが推進されると考えますしそのような方向に進むように教育委員会としても学校現場を支援していきたい。
質問
様々な子供の成長に有効な手立てにとりくむ一方で、既存の事業については、内容を精査して減らす、整理する、やめる等の事業の精選をしていかなければ、現在の多忙化にさらに拍車をかける、しいては子どもたちの教育に影響を与えることになる。と考えるがどうか。
答弁
あの教職員の多忙化につきましては全国的な課題にもなっており、市教委でもこのことは認識している。これを受け、市立学校における働き方改革行動計画というものを策定して教職員の負担件減に向けて現在、行動計画の中では業務に専念できる環境の整備として、いろいろな施策で教職員の負担軽減を図っているところ。この行動計画については 毎年度検証を行うこととしておりますのでその中で事業の精選や見直し等も含めさらなる負担の軽減を図り、教員が子どもに向き合う時間の確保に向けた取り組みを進めてまいりたい。
歴史文化町並みについてのイベント続く ― 2019/03/03 15:02
小樽の歴史文化、町並みについてのイベント続く
小樽の街の個性、他の街には見られなくなってしまった歴史を感じる風景を大事に保存し、そして活用していこうという主旨で最近特に盛り上がってきている事を実感しています。
小樽では運河保存運動の後、一時はその機運が高まり、全国に先駆けて景観条例等が施行されるなどしました。そんな流れはやがて収まりというか萎み、つい最近まではほとんど顧みられていなかったように思います。
しかし、ここに来て北前船による日本遺産認定、小樽市歴史文化基本構想の策定などの動きが出てきて、その中で様々な市民を対象にした講演会やワークショップが開かれるなどしたことにより、市民のみなさんの中にも改めて小樽のまちにある歴史的遺産の数々の価値を再認識してもらえてきているのではないかと感じています。
私も数年前に議会で「小樽市も日本遺産認定をめざすべき」との提案をし、市がそれに応えて動き出してくれたという関係で非常に関心を持って、この歴史文化関係の話題に取り組んでいるつもりです。
そんな中、去る2月24日の市立小樽図書館まちづくり研究講座『小樽の歴史的建造物と未来』と3月2日の小樽市総合博物館で開かれた『文化遺産フォーラム 文化遺産といきるまち』を拝聴してきました。どちらも参加者が定員を大きく上回り、市民の関心の高さが伺われました。
定員50名のところ、90名以上の方が詰めかけました!
まずは市立小樽図書館まちづくり研究講座『小樽の歴史的建造物と未来』について
講師は北海道職業能力開発大学校特別顧問、小樽市文化財審議会会長の駒木定正先生です。
実はこの私のブログ昨年11月8日の回で報告しました、同じく駒木先生が講師で開催した「まちづくりセミナーin朝里」を聞いていただいた図書館職員の方がその内容に感激し、駒木先生に即、講演を依頼されたのだそうです。
よって、ご講演内容はそのとき報告した内容に重なるところがありますので、詳細はそちらをご覧いただければと思いますが、もちろん先生のことですから、当然、内容はヴァージョンアップしていました。
1. 近代から始まったまち・小樽
2. 主要な近代の歴史的建造物
3. 近代建造物の保存技術の現状
4. 小樽の歴史的建造物の未来
といった主な項目に従ってのお話しでしたが、やはり、この小樽に残る近代建築群が今、果たす役割とそのためにはしっかりと保存する技術が確立されるべき事、そして国の施策を活用していくこと。そのための市と市民の役割があること等をお話しくださりました。
駒木先生の思いのこもったご講演。
特に国の施策として『歴史まちづくり法』という法に基づく様々な支援が大変有効であることを強調されていました。厳しい財政運営が続く小樽市にとっては大事なご提案だと思いました。
市職員やOBの方も多数いらっしゃっていたので、ぜひ認定を実現してほしいものです。私も議会からこれとあわせて文科省の文化財保護法に基づく支援の申し出を引き続き実現できるよう働きかけていくつもりです。
続いて小樽市総合博物館で開かれた『文化遺産フォーラム 文化遺産といきるまち』です。
このフォーラムは市教育委員会生涯学習課が企画したものです。3年をかけて策定を進めてきた『小樽市歴史文化基本構想』案が満を持して公開され、それを機にこの構想をどう活かしていくのかというテーマで開かれたのがこのフォーラムです。市総合博物館では同じテーマ『文化遺産といきるまち 小樽市歴史文化基本構想と8つの視点』で企画展を開いていました。
国の指定も受けた松前神楽関連 の展示です。
小樽の自然も遺産として扱われます。
運河保存運動も市民の力として位置付けられます。
フォーラムの基調講演では文化庁地域文化創成本部、文化財調査官の岡本公秀氏から「文化遺産を守り、活かしていくためには」というテーマでお話しがありました。
・ 歴史文化基本構想を作ることになった背景として地域の人口減少がある。歯止めをかけるためには地域の個性を残していくことで地域の振興へつなげるという発想。
・ 行政が指定する文化財は年々増えているが予算は増えていない。地域に残る未指定の文化財まで手が届かず危機にある。行政だけで未指定まで守るのは無理。
・ そこで文化財というものを幅広く捉えて、社会全体で支えて保存・活用していこうということ。
・ それでいくと文化財の定義は相当広い。文化財とその周辺環境が織りなす地域の魅力そのものというおさえ。
・ その様々な例を示す。兵庫県養父市の養蚕と暮らしの例、丹波篠山市の集落ひとつをホテルにする例など
・ 文化財保護のための資金調達法 持続可能な自立した文化財保護のために
・ 文化財保護制度の見直しでこの構想が「文化財保存活用地域計画」に変わり、法律に位置づけるようになること。
などと私は理解しました。感想としては、せっかく多くの人の努力の末に策定する「小樽市歴史文化基本構想」ですから、地域型日本遺産認定の条件クリアのためだけでなく、しっかりとまちづくりに有効活用していくことや、作って終わりにしないことが大事ということです。
岡本氏の基調講演。小樽市の基本構想をほめてくれていました。
また、一方では国ができなくなってきたから地方でやれば良いでしょ。という発想だけであれば、地方も厳しい状況にあるのだからどうにならないので、しっかりと国の支援体制を示してほしいということや、せっかく作った構想が早くも法律改正で見直さなくてはならないのかという疑問もわきました。
続くフォーラムでは 基調講演の岡本氏の他に
・ 福島市石川町の仲田茂司氏が構想の活用例として「人馬一体の地域再生」について
・ 江差町教育委員会学芸員の宮原浩氏が「『江差町歴史文化基本構想』の策定とその後」
・ Zenibako Style Shop &Gallery店主 白鳥陽子氏が「歴史文化遺産を活用し魅せたい小樽」について
・ 札幌大学教授で小樽市歴史文化基本構想策定委員会委員長の川上淳氏が「「小樽市歴史文化基本構想」の特色」について
石川小樽市総合博物館館長の司会のもと、お話しをされました。
5人のみなさんのお話。残念時間が足りない!江差の宮原さんの話もっと聞きたかった!
印象的な話としては
・ このテーマでこんなに多くの市民が集まるまちはな い。
・ 外からの目で見れば、小樽市は歴史を大切にしてきたまちでその証拠に全道一の規模で学芸員を配置し活かしている。
・ 構想には各学校が出している記念誌や学級日誌が貴重な資料になったこと。
・ 構想に示されている文化遺産群は今後データベース化し、公開。その後も随時追加していくこと
・ 文化遺産の磨き上げは観光客向けだけだと地元の人はついてこない。市民に身近になることが大事。
・ 道内で唯一地域型日本遺産認定されている江差町の構想でも関連遺産群の部分はまだできていないが、小樽はそこまで踏み込んで策定していること。
・ 江差町では日本遺産のストーリーは関連遺産群のひとつとして抑えているという。ということは小樽市もここに示された8つのストーリーの内のひとつが有望なのか?
などでした。
最後に、このフォーラムの開会挨拶で迫市長がこの構想策定に最初に関わった故石神主幹の功績について語っておられました。私も当初石神主幹に様々な基本的な教えをいただいていました。石神氏の博識とご努力なくしてこの構想策定には至らなかったとの思いを巡らしながら感慨深く今日のフォーラムを聞いていました。
北海道知事選立候補予定者 石川ともひろさんを応援する小樽駅前スタンディング ― 2019/03/17 14:59
任期最後の議会も閉会し、いよいよ選挙モード突入です。
3月12日に戦争をさせない市民の風北海道・共同代表の上田文雄札幌市長と川原茂雄氏を迎えて開かれた「石川ともひろさん知事予定候補を応援する小樽市民集会」に参加した際、提案されていた、『石川智博を応援する小樽駅前スタンディング』に参加してきました。
小樽駅前長崎屋前で市民に訴えるみなさん
お昼過ぎの寒風の中でしたが、北海道のこれまでの流れを変えなければならないという強い意志を持ったみなさんが交代で熱く街頭でのスピーチと、リーフの配布を行いました。なかなか市民のみなさんに足を止めてもらうことはできませんでしたが、少しでも今度の知事選の意義について考えていただくきっかけになればと思って続けました。
私も2度にわたってマイクを持たせてもらい、考えを訴えました。
以下、そのスピーチ概要です。
*************************
私たちの住むこの北海道、豊かな自然、広大な大地、豊富な天然資源、開拓精神フロンティアスピリットに富む道民、ほんの少し前まではそれらを背景に北海道は『希望の大地』だった。
ところが、いつしか『試される大地』に。
さらに、この16年、髙橋はるみ道政の間にその希望はみるみるうちに萎み、色あせ、展望が開けない中に迷い込んでしまい、このままでは『失われた大地』になりかねない。
続く札幌への一極集中の一方で地方都市は人口減少で将来、消滅の可能性。地方創成といいながら強まる国の関与、TPPなどによる北海道の基幹産業農業への不安などが覆い被さる。
私たちの小樽市を顧みてもこの間、一層拍車のかかる人口減、厳しい財政運営が続き、その悪影響が市民サービスに出ないようにするために必死に守りの姿勢をとるのが精一杯。
髙橋道政は小樽市を支えるゆとりもつもりもなかった。
こうした16年にわたる道政の停滞を打ち破り、地域、市町村そして道民とともに、新しい北海道の扉を切り開いていくために今、石川ともひろさんは
立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党、連合北海道、農民政治力会議、
市民団体『戦争させない市民の風・北海道』からの支援を受け、
この北海道知事選挙で7団体による野党統一候補として闘うことになった。
石川ともひろさんは、北海道足寄町生まれの45歳。
どさんこ石川氏の唱える『北海道独立宣言』とは、『新・北海道憲章』を作成し、道民一人ひとりが『ふるさと北海道』にこだわり、豊かな自治を実現したい。という志。
中央依存体質の道政から独立の気概を持った道政への転換を訴えています。
暮らしの安全・安心、道政の変革を求める小樽の皆さんの期待を結集し、
野党統一候補石川ともひろさんのもと、独立の気概で中央依存体質から転換し、道民本位の道政をとりもどし、『希望の大地』をもう一度実現しましょう。
私、立憲民主党小樽の佐々木秩、
小樽市の続く人口減少厳しい財政 公共施設の老朽化
IR北海道誘致 泊原発 安倍9条改憲
マイナスの遺産を子どもたちに残さない!
小樽市の全国に誇る歴史文化、街並み それらを守ってきた市民運動の系譜 まちへの愛着とプライド それらを活かした観光などの経済振興、
学力・体力テストでは決して測れない小樽の子どもたちの可能性。
プラスの遺産をしっかりと残し、育て、未来へつなげていく活動を続けるために小樽市議会議員3期目にチャレンジする予定です。川澄宗之介道議とともにもう1期続けさせていただき、石川道政を支えていきたい。
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