『新聞記事拾い読み』講演会2015/09/20 15:11

 

  小樽文学館叢書第3巻「明治・大正、小樽のできごと 新聞記事拾い読み」が発行された記念に作者の渡辺真吾氏の講演会が小樽文学館1階研修室で開催されました。
        これがその本です。内容とイラスト抜群の取り合わせですよ。

 明治大正期の小樽や北海道の様々なできごとが当時の新聞記事を読むことでよみがえります。作者の渡辺さんは小樽図書館等で地道に当時の小樽新聞、北海タイムス、北海道毎日新聞など、現存する記録からピックアップして今回の本にされています。
 その内容が,とんでもなくおもしろいのです。今の新聞とは全然違います。たとえば
「小学校を訪問した際靴を脱がぬ道庁役人」「清潔法の施行によってかえって不潔になった」
『横暴なる巡査、ヘベレケ巡査3人」『催眠術大流行!北海道教育会催眠術講習」『小樽にも千里眼」『雪の街路を取り締まる馬そり人力そりの横暴を許さず」等々目白押しです。中には結構生々しい事件・事故を実名入りで載せているのもあります。
 お話によると、この時期まだ、新聞と週刊誌が未分化だったらしいのです。ですから結構フィクションの部分もあったりします。しかし、何というか当時の庶民の視線による、活気あふれる街や人の様子が臨場感たっぷりによく伝わりますし、意外と小樽の冬路の過酷さやお役人に対する厳しい風当たりなど、今と変わらぬ生活ぶりに共感を覚えます。
 作者の渡辺さんには、よくぞこんな興味深い発掘(?)をしてくれました、と感謝したいと思います。そして、このような新聞をきちんと保管してくれていた小樽市立図書館の仕事の確かさにも感心しました。こういうところが小樽の歴史文化の底力ですね。

    講演の様子。作者の渡辺さんが飄々としたムードでお話しされます。

 また、イラストを描かれた高山美香さんとも終了後お話しさせてもらいました。このイラストのキャラクターがまた、おもしろい!記事とのマッチングが絶妙で楽しさ倍増です。以前、文学館での文豪造形など、個性的で深い洞察力に感心していたことや、私も保育園時代から漫画を描きまくっていたことを話すと、高山さんも全く同じ幼少期だったことで盛り上がりました。この本の編集をされた佐藤圭樹氏には以前、市の広報広聴課が収蔵する古いネガの件で大変お世話になっています。佐藤さんの貴重なアドバイスが生かされていて、大変読みやすくなっているのだと思います。
 最後に玉川文学館館長が本のセールスを熱心にしていました。「このような文学館独自の活動を続けていくためにもこの本が売れてくれなければ困るんです。みなさん買ってください!』本当におもしろい本なのでみなさんもお買い求めくださいね。文学館や市内書店で定価税抜き1,200円で販売中だそうです。



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