小樽のアイヌ文化試論 講演会 ― 2016/09/17 17:15

 みなさんは「ゴールデンカムイ」という漫画を知っていますか。日露戦争後の北海道を舞台に北海道でアイヌの人たちが採掘した金をめぐって争奪戦を繰り広げる冒険活劇です。エンターテインメントですが、その中に出てくるアイヌの人たちの生活文化が非常に丹念に描かれていて新鮮な驚きもあるのです。また、物語の発端が当時の小樽になっていて、当時の小樽市の様子が小樽市総合博物館の協力のもとにしっかりと描写されているのも楽しみのひとつです。

マンガ大賞2016大賞受賞!結構グロい所もあるがそれも作品の持ち味。


 私も美術を志すそもそもが漫画を描くのが大好きなところから始まっているので、おもしろい漫画は大好きです。「ゴールデンカムイ」には以前からハマっておりました。

 小樽市総合博物館はこの人気に目を付けタイムリーな企画展「『ゴールデンカムイ』の中の小樽展」を開催中です。そして今日、その関連事業として、「ゴールデンカムイ監修者が語る小樽のアイヌ文化試論」と題して登場人物のアイヌ人たちやその娘アシリパが話すアイヌ語の監修をしている千葉大学文学部教授の中川裕氏の講演が開かれました。

  石川館長の司会で始まりました。 


先生のお話は難しい話ではなく、ゴールデンカムイという空想の話の中にいかにリアリティーを与えるのか。よって、その中で使われるアイヌ語についてどんな点に気を遣われているのかなどを熱心に語っておられました。道内のアイヌ語にも方言があって小樽近郊の部落に住む設定のアシリパたちはどんな言葉を使っていたのかが不明な中、先生の研究の成果を最大限に生かしてアドバイス・監修されているのでした。

 中川先生。ゴールデンカムイの場面からの説明です。ファンはたまらんです!

 アシリパの姿にも虚実が合わさって作品世界が作られているのですね。


作者野田サトルさんが当初考えていたアイヌの娘の名前はアシリパという名前ではなかったこと。父を意味するアイヌ語方言はたくさんあるがその中でなぜ「アチャ」とアシリパが呼ぶことになったのか。などなど、ファンには応えこたえられないお話ばかりでした。

    アシリパが「アチャ(お父さん)」と呼ぶシーン


 その中で一番勉強になったのは当時の余市と小樽は違ったアイヌ文化圏にあったというお話でした。実は小学校の先生から小樽の歴史資料の挿絵を描くよう頼まれているので、そのための参考になる話でした。

 終了後、企画展によるとたくさんの人が見学していました。話を聞く前と後では展覧会もマンガもまた見方がちょっと変わりますね。

 

 今回の一連の博物館の企画は大変タイムリーで様々なみなさんに関心を持ってもらう良い企画だなあと関心をした次第です。それと共に、イヤ、もう私個人の趣味にはまった企画で楽しませていただきました。また、失礼ながら類は友を呼ぶのですね。何人かの友人知人にお会いし、ゴールデンカムイばなしをすることができました。

全部合わせてありがとうございました。

 



コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://t-sasaki.asablo.jp/blog/2016/09/17/8193051/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。