迫新市長就任後初の市議会 ― 2018/10/04 13:42
第3回小樽市議会定例会開会
迫俊哉新市長議会デビュー戦となる第3回小樽市議会定例会は9月26日に開会しました。続いて10月1、2日は代表質問、3日は一般質問。迫市長の市長としての初答弁に注目が集まりました。
内容と関係ないですが、そろそろ秋の気配が
漂う今日この頃です。
総じて安定したソツのない答弁であったと思います。例えば、再質問における部長答弁の不明確な点を市長がわかりやすく補足したり、前市長の過失に対して市として謝罪の意を表すなど、議会に対しても市民に対しても誠実で真摯な姿勢が鮮明でした。
特に印象的だったのは、「小樽市手話言語条例」についての質問に対し、関係者の方でしょうか傍聴に多数見えられており、手話通訳を行っているのに合わせてゆっくりと間をとって答弁されていたことです。きっと臨機応変にそうされたのでしょうが「市民に寄り添う」という選挙公約を図らずも体現する対応で感心しました。(もっともかんじんの質問者が時間を気にしてか早口で通訳が追いついたのか心配でしたが)
具体的な議論は当然、迫新市長の公約に関わるものがメインですが、特徴的な内容をまとめてみますと、
・森井前市長の市政執行について、新市長の見解を求めるもの。また、今後それらをどうしていくのか。特に
・除排雪についての変更点
①排雪量を34万㎥から50万㎥へ増量
②除雪出動基準を10㎝から15㎝にもどす
③バス路線や通学路を優先して排雪
④除雪対策本部の早期立ち上げ など
・高島漁港区観光事業者への違法な許可の後始末
・市民プールと総合体育館複合施設の花園グランドで の建設計画は再検討とすること
・胆振東部地震とその後の大規模停電についてその対応と今後について
・小樽海技学校の存続要望について
・日本遺産に北前船で追加認定されたことと今後の施策について
都通りのイベントアートストリートに登場した
バルーンアートの北前船です。
などです。
特に印象的だったのは「昨年度排雪が遅れた理由は」との質問に「(事業者ではなく、)市側の決定に時間がかかったこと、雪を運ぶルートの排雪を後回しにしていたこと」という答弁がされたことです。前市長は決して認めなかった事実です。どこの排雪をやるのか市が決定する際、前市長の横やりが入って遅れたであろうことが容易に推察される呆れた内容が明らかになった好例です。
さて、一方、議員として市政「チェックの目」で迫新体制を視ると
・新市長に代わったばかりということで「今後、検証と検討します」が多く、具体的内容が先送りされていること。
・さすが元総務部長、答弁内容がいわゆるお役人言葉で盛られ、あまり実のないものをあるように見せる技(?)が散見される。(ちょっと言い過ぎか)
などと感じました。
迫新体制「これは手ごわいぞ」という印象です。市長選挙で応援した、しないに関わらず、迫新市長のもと、実のある答弁を引き出すために、今後もしっかりとした事前準備のもと質問を作っていく事がさらに必要になると改めて気を引き締めてこれからの議会に臨もうと思いました。
今日は、現在予算特別委員会開催中です。この後9日まで、予算特別委が続き、10日各常任委員会、11日学校適正配置等特別委員会、16日本会議閉会の予定です。
迫俊哉市長初の小樽市議会 予定通り閉会 ― 2018/10/27 20:48
一般会計決算は3年連続不認定
第3回小樽市議会定例会が、10月16日予定通り閉会したことが新聞で取り上げられるほど、これまでの森井秀明前市長時代の3年半が混乱した状況にあったということでしょう。
稲穂小お隣の石蔵と紅葉。
議会議論の概要は前回お伝えしたとおりですが、主に森井前市長の市政検証と迫新市長の政治姿勢と今後の方針、胆振東部地震とその後の全市大停電の対応と検証、差し迫った今冬の除排雪施策について、問われました。
結果、森井市政下で、やはり多くの混乱や不適切な判断があったことが明らかとなりました。また、それらを是正し、小樽のまちづくりを前進させるために迫市長が今後どんな対応をしていくのか現段階では具体的ではないにしろ、その決意は示されていたと思います。

この季節紅葉がきれいですが、名残のアジサイの花も趣があります。
引き続き決算特別委員会が10月22日から3日間開かれ、2017年度小樽市のお金がどのようなに使われたのか、それが適正だったのかなどについて論議されました。結果、昨年度の一般会計についてはこれまでの2年間と同様に全会派一致して「不認定」との判断を下しました。
3年半にわたる森井市政への市長選で示された「民意」の判断に続く、議会としての評価の集大成ということになります。
若きリーダーとして多くの市民が期待した森井氏。残念ながら彼の掲げた「改革」とは名ばかりの独りよがりの小樽市政ミスリードは結果として、本市にとって本当に大事な時期の「迷走」になってしまったことが大変残念です。しかし、森井市政の責任追及等は残るもののいつまでも後ろ向きな議論をしているわけにはいきません。これまでの挽回のためにも前を向いて議論を進めるべきと考えます。
今後、「小樽再起動」を標榜する迫新市長に市政を建て直していってもらう事を強く期待しますし、そのために支えるべきこと、正すべき事を議会の場からしっかりと働きかけていきます。
なお、私たち立憲・市民連合の決算特別委員会での不認定討論を林下代表がしていますので、概要(一部要約)を以下に載せておきます。参考までにご覧ください。
平成29年度小樽市一般会計歳入歳出決算について、不認定の立場から討論します。
一番の問題は「ふれあいパス事業」4月から9月までの支出である。議会での指摘でこの支出は契約規則に抵触する違法なものである事が明らかになった。前市長はこれに対して改善を約束したにも関わらず、なんら対策をとっていない。
次に市長給与について。前市長は自らの失政の責任を取るとして自身の減給条例を議会に提出したが、議会は責任の重さに不相当として否決した。それに対し前市長は是正することなく、同じ内容の条例案をその後の議会でも提出し続けた。
これは否決される事を前提にし、減給されたくない本音を隠し、規定通りの給与を受け続ける意図としか思えない。このようなことには、議会として決算の不認定をもって、市長の給与を規定どおり支払ったことは、政治的、道義的に許されないという意思の表明を明確に行っておきたい。
決算については、議会での予算案認定の議決は白紙委任ではない。執行権は市長にあるのだから、執行に必要な予算額を決定したのにすぎない。この度の平成29年度小樽市一般会計歳入歳出決算については、以上の理由から適正な執行とは考えられないので、不認定とする。
最近のコメント