小樽「北海道の心臓」日本遺産候補地域に認定2021/07/17 11:49


 7月16日、文化庁からの発表で、「日本遺産」として認定する候補となり得る地域として2月に募集を行った「候補地域」については、20件の申請があり、「日本遺産審査・評価委員会」における審議を経て3件を認定。その中の1件に本市単独で申請した北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽~「民の力」で創られ蘇った北の商都が入りました。20件中3件という狭き門を突破したことに、まずは関係者の皆様のご努力に敬意を表します。


「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽~「民の力」で創られ蘇った北の商都~」についてはこれまでも日本遺産に申請しながら認定に至らなかった悔しい経緯があります。今年の第1回市議会で私は今回の「候補地域」の制度が文化庁において作られたので、市は再度チャレンジすべきと提案し、結果、起死回生、再チャレンジすることが市から示されました。そして、関係者の皆様がこのストーリーを再度練り直し、て出された結果が、今回の嬉しい結果につながったことは本当に素晴らしいことです。ただ、本認定ではありません。これからが実は大変だと思います。その辺のところを含めて、今回の「候補地域」という制度や今後の取り組みについて1定での私の質問とその答弁を再掲し、皆様のご理解の一助としていただきたいと思います。



A1.≪北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽 ~「民の 力 」で創られ 蘇 った北の商都~≫ 

かつて小林多喜二は,明治以降に,港と鉄道の大動脈により発展していく小樽を北海道の『心臓』と表しました。北日本随一の商都に発展した小樽は,未来を夢見た人々や財を成した資本家の「民の力」でまちをつくりあげてきました。

高度経済成長期に衰退する小樽に,荒廃した運河を埋め立てて道路にする計画がつくられます。 失われていく「まちの記憶」を守るために新たに動き出す「民の力」。「小樽運河保存運動」を契機に歴史的遺産をまちづくり観光に活用・再生につなげ,日本のまちづくり運動の先駆けとなった小樽市民の物語です。

  構成文化財の北海製罐第3倉庫から見る小樽運河。


Q2.日本遺産候補地域が新設された経緯は

A2.「候補地域」が新設された経緯については、日本遺産認定地域の取組状況等を審議する日本遺産フォローアップ委員会の中で、これまで認定された地域の取組に温度差があるなどの課題が見受けられることから、日本遺産全体の底上げを図る新たな方策の一つとして、「候補地域」の新設について取りまとめられた。文化庁としては、これを踏まえて日本遺産を認定する候補となり得る地域を本年2月9日付けで新たに募集した。また、地域の不断の努力を促す仕組みを構築することなどを目的として、取消し制度の導入などについて示されています。

 

Q3. 「候補地域」から日本遺産の認定を受けるための重要なポイントを説明せよ。

A3.3年間の地域活性化準備計画終了後に日本遺産フォローアップ委員会の総括評価を受けることになっている。 総括評価には計画目標達成評価と取組内容評価がありますので、地域活性化準備計画に登載した事業を着実に実施をし、高い評価を受けることが重要になるものと考えております。

 

同じく構成文化財の旧北海道拓殖銀行小樽支店(現似鳥美術館)

以上のように、現在日本遺産に認定されている地域が取り消されて所に入ることになります。よってこれからの3年間でそれに値するだけの活動や事業、何より地元の市民の盛り上がりが評価されることになるのです。

現在、小樽市では幸いなことに二つの日本遺産にも認定され、北海製罐第3倉庫の保存活用問題、色内旧銀行街を中心にした歴史まちづくり等々、歴史文化についての論議や動きが活発化しています。こうした中で3年間市が中心となり、日本遺産単独認定を勝ち取る動きを作っていって欲しいと思いますし、市民の活動も伝統の「民の力」を十分発揮してその流れを協働で作っていきたいところです。



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