予算特別委員会3日目2016/07/01 11:38

予算特別委員会3日目

 予算特別委員会の3日目は無事質疑が進み、予定通り付託されていた議案の採決まで行いました。結果は平成28年度小樽市一般会計補正予算案や、北陵中学校大規模改造工事請負契約についてなど、7件全ての案件が承認されました。

 私はこの日以下のような2件の質問をしています。

①補正予算中 不登校児童生徒支援事業費について

・不登校児童生徒に対し、家庭訪問等を通じた学習支援や教育相談を行うため、支援員1名を新たに配置とのことですが、どのような経緯で導入を計画したのか。
  •  ~文科省のモデル事業道内3地区のひとつに選ばれた

  • ・今回の支援事業の特徴、これまでの適応指導教室での対応との違いを説明ください。

     ~不登校児童生徒のうち、適応指導教室で退職校長2人が対応しているがこの事業は支援員が各家庭に伺い、支援するアウトリーチの手法をとる。

・市内で何人の児童生徒を担当することになるか想定数はありますか。

  ~市内35人程度を想定している。(多い!)

・モデル事業とのこと。期間は何年?終了したので「はいおしまい。」と途中で担当の子を放り出す訳にはいかない。事業としての継続が必要だと思うが大丈夫か。

  ~国は単年度のつもり。しかし市は何らかの方法で継続していきます。

・全国的にも「適応指導教室」の名称は「教育支援センター」と併用されている。しかし、本市の適応指導教室の実際の事業内容からいくと「教育支援センター」の方がふさわしいのではないか。市教委の「指導室」も「学校教育支援室」に変更した。いい機会ではないか。

  ~そのとおり。進めていきたい。

 

②合同墓について 

2012年に市民が共同で使用するお墓「小樽市合同墓」が緑5丁目の中央墓地内に完成して、4年が経ちます。合同墓とは、一つのお墓に多くのお骨を一緒に納める合葬式のお墓。少子高齢化などにより、「先祖代々のお墓を守る者がいない」「身寄りがない」「経済的にお墓を建てることが難しい」などといった理由により、お骨を自宅で保管せざるを得ない方が増え、納骨が困難な状況にある市民の声に応え作られました。この存在は社会状況に沿うため、全国での先進事例として今後も注目され続けています。

一方で、想定より早くいっぱいになり、使えなくなることで、予定していた家族が困ることにならないか。という視点で質問します。

・合同墓の概要は

 ~合同墓の使用料は、焼骨1体分につき5000円、収容規模は  3000体。

・当初の利用数想定は

  ~年間60体。50年の使用を想定

・利用の推移は 

   ~2012146体 2013298体 2014264体 2015307体 20166/29まで99

・このままでは予定埋葬体数をいつ超えるのか

  ~平成34年 6年後には超える

・はるかに早く収容規模を超える合同墓、今日的な社会情勢の中、その必要性は増している。新たな場所の確保等、今後の展望、計画は

   ~その必要性は認識している。場所等含めて早めに検討していく。

 

 以上、質問とおよその答弁内容でした。メモからなので若干正確性に欠けますがお許しください。

 どちらの件も地味ですが、市民生活や子どもの教育に関わる大事なことだと私は考えています。これからも独自の視点で質問続けていきたいと思います。みなさんからも市政に関して気になることがありましたらコメントをいただければと思います。

 

 本日はこれから総務常任委員会が開かれます。質問内容は

①消防団活動について

②北海道の地震被害想定について

③ナホトカ姉妹都市提携50周年について

の予定です。




第2回定例会最終日 されど2016/07/08 20:37

市議会ようやく最終日を迎える。

しかし、市長問責決議の扱いを巡って紛糾

 

 10日間の延長を経て、2016年小樽市議会第2回定例会はようやく本日閉会にこぎつけました。

本当に長い議会でしたが、複数回にわたる市長答弁の不備等の調整、それへの議会側対応に時間がかかった事が原因で、市民のみなさんからは「どっちもどっち」というお声を多くいただいるところです。その件についてのコメントは、これまでもこのブログで何度か書かせてもらっているので、割愛します。

 

何にせよ、私たちも賛成した市長への動議以後、予算特別委員会、各常任委員会、学校適正配置等調査特別委員会などは答弁に対する意見の相違はあるものの政策論議としてはすすんできましたし、実りのある議論結果も出てきています。

また、懸案の総務部長人事も決定し、その手腕が問われることになりますが、是非議会対応等でお力を発揮いただければと期待するところです。

 今日の本会議では、議会に提案されていた補正予算案等の他、7件の意見書を可決しました。

 

最後に自民党から「森井秀明市長に対する問責決議()」が提案されました。この決議案については、事前に私たちの会派にも原案も示され、市長の就任後これまでの政治姿勢、議会に対する対応について糾弾する内容を総括したものでした。

 

会派内で検討した結果、下記に詳しく理由については書きましたが、結果として内容についてはおおむね異論はないが、動議を提出して以降、議会は動いていること。総務部長も就任し、その手腕を期待すること。そして、こういう問責という手札こそ、何度も使うのではなく、本当に有効に活用すべき時に議会の大多数の意志をもって、ぶつけるべきものという考えもあり、結果として、否決には至らないものの、「棄権」という態度をとることにしました。

 

その後、議運理事会で各会派のこの議案への態度を確認したところ、公明党は可決としましたが、

私たち民主党、共産党、新風小樽、無所属が棄権となり、棄権が可決を1票上回ることが判明しました。この時点で本会議が開かれても、この議案の審議に入る前の時点で棄権で退席の結果、議決をするための定足数を欠く状態となり、閉会せざるを得なくなることがわかったのです。

 ここに至る以前に、私は何とかそのような事態を回避するために議案の取り下げを提案しましたが、自公は提案することに意義があるとのことで、応じてはいただけませんでした。

 結果、大変残念なことに、私たち過半数の議員が「議員の責任放棄だ。」との自民党からのヤジの中、棄権のための退席をした後、休会となりました。

 

 現在、235959秒の時点で自然閉会になるまで、控室で待機中です。決して私たちは棄権をすることが議員としての「責任」を放棄する事にはならないと確信しています。そういう判断も議決の態度のひとつとして認められています。

 また、今回の各会派の態度や結果を感情的に引きずって、これ以降の判断に影響を与えることもしたくありません。そんなことでは、議員は背負うものが重たくなりすぎてとてもやっていけなくなりますし、なにより、これから先の議会ではもっともっと決断しなければならないことが出てくるはずです。そのときに少なくても私たち議会側の各会派間で確かな意思疎通をもって対応していけるように信頼関係を築いておくことが肝心と考えています。

 その点、私には現時点で意見や主張がおのおの違っても、各会派に信頼を寄せ、話ができる人がいます。これからもその関係を大切にしていきたいと思います。

 

            箸休めPHOTO  昨日の小樽港夕暮れ

 

なお、自民党から提出されました、「森井英明市長に対する問責決議案」について、先に述べたとおり民主党は棄権の立場をとりました。以下、その理由について説明します。

            

 森井市長と議会は、この一年間、時に鋭く対立し、時に市民生活を絶対優先するために、不十分な議論のまま苦渋の選択をせざる得ないということを経験してきました。極めて歪な状態が続いてきたと認識しています。

 結果として、議会では政策議論が深まらず、市長の政治姿勢について多くの時間を費やすことになってしまいました。

 市民のみなさんはどのように見られているのでしょうか。不安を持たれたと考えますし、また、市民不在の議論をしているのではないのかという視線を、市長にもそうして議会にも向けられていると私は感じます。

 そうであれば、我々も立ち返って、反省すべきは反省しましょう。

しかし肝心なのは、市政運営に当たっては、合意形成を図るための努力を怠らない。その努力を市長側が誠意をもって遂行するということが前提となるのです。

それは多様な考えと、思いを持つ市民の皆さんに選ばれてきた私たち議員が議論する議会なのですから、当たり前のことです。

 もっと具体的に言いましょう。「市民の生命と暮らしを守る」責務を背負う市長は議会に向き合う姿勢として「事前協議、見切り発車はしない、約束したことは守る」ということを常に忘れてはいけないのです。

 ここまでが、これまでの市長と議会との関係における我が会派としての総括です。

そこで、本第二回定例会の在り方を検証したとき、やはり今指摘させていただいた点において市長の認識は不十分です。そのために空転したことは認めていただかなければなりません。議会運営のために、その都度、議会運営委員会をはじめとして各審査機関、そうして関係理事者は議事を進めていくための大変な努力を払いました。我が会派は改めて、これらの方々、関係者の努力に敬意を表します。

確かに、決議と二度の動議というかたちで議会側の意志が示され可決したのが事実ですが、以降、議会として市長として、まがりなりにも議事を進め議論をしてきました。そうして本日最終日を迎えました。

 我が会派は、その都度、個別個別の案件に関して、是非の判断をさせていただきながら対応してきました。したがって、今回の問責については、これまでの総体、全体について出されたと考えますが、その判断の時期が今となって提出されたのでしょうか。我が会派は現段階がそのタイミングとは考えておりません。

 そのため、棄権の立場をとらせていただくものであります。

 

以上です。長くなりました。

最後まで読んでいただきありがとうございます。




活動報告24号と臨時総務常任委員会2016/07/28 16:34

 前回議会終了後、議会報告を作っておりました。どうかお読みください。



 さて、議会のほうでは、市コンプライアンス委員会の調査報告で森井秀明市長が昨年6月に行った市役所人事について、「実証性を欠いた承認人事が行われた事実がある」と認定されたことを受けて、臨時の総務常任委員会が開かれることになりました。
 日程は8月9日火曜日13時からとなります。
 市長側からは、「顧問弁護士との打ち合わせが必要。」として、8月後半との提案がありましたが、委員会としては「記者会見を終えて、今さら弁護士との相談はいらないでしょう。」との意見が相次ぎ、9日の開催を決めたところです。
 

北電「泊原子力発電所に関する地域説明会」2016/07/28 22:56

 北海道電力が開催した 小樽での「泊発電所の安全対策等に関する地域説明会」に参加してきました。市内で開かれた説明会は4回でしたが、その最終日になります。会場には50名ほどの熱心な参加者が見えられていました。

 会場の様子 しっかり勉強された質問が続出。時間を大幅に超えました。

 北電側からは
1.原発のしくみ
2.福島第1原発事故の概要と新規性基準
3.泊原発の新規性基準適合審査の対応状況
4.泊原発における安全対策
  (1)自然現象への対策
  (2)電源確保対策、炉心等冷却対策
5.さらなる安全性の向上をめざして
 等について、駆け足での説明がありました。
 内容は、要約すると「先の事故を踏まえ新規性基準適合審査にも合格できる予定、さらにそれを上回る万全の安全性を確保している。よってできるだけ早い時期に再稼働させたい。」というものだったと思います。
 
 それに対して出席者からは
・使用済み核燃料保管の空きスペースは何年間分か。
 〜今後も六ヶ所村の再処理施設に持って行けないとあと15年。 
   しかしもう少しで動くから大丈夫。
・防潮堤が壊れた、津波が乗り越えた場合の対応は。
 〜乗り越える確率は1万〜から100万分の1の確率。それでも建屋には水密扉があるので、大丈夫。
・免震重要棟が説明に出てこないのはなぜか。免震を辞めるのか。お金の節約か。
 〜新規性基準では免震でなくても良くなっている。絶えられればいい。
・安全対策にかかった費用と電気料金への反映は。
 〜2500億円+α。当然電気料金に入ってくる、現在40億円をいれている。
・3号機のプルサーマル発電の説明がない。MOX燃料、プルトニウムの危険性についての認識は。
 〜震災前にプルサーマル発電の認可はとっていたが、震災後MOX燃料ができていないので、まずは再稼働が先である。
  プルトニウムの危険性は認識している。安全に原子炉を止められるし、気体発生にも対応している。
・なぜここまでして原発をやる必要があるのか。3号機でさえあと30年しか使えないではないか。国策だからか。
 〜地球温暖化,二酸化炭素対策。火力、水力とともにバランスよく使う必要性。資源のない日本ではひとつの選択肢を捨てられない。
・万が一の事故の場合、誰が責任をとるのか。お金のこと以外で答えて。
 〜責任は会社にある。

 等々、皆さんから原発再稼働やそもそも原子力発電そのものに対する不安や不信の声が多く上がっていました。北電側の答えは冷静に示されていましたが、まずは「再稼働しなくてはならない!」という強い意志を感じるものでした。
 安全対策を莫大な資金をかけて(それも私たちの電力料金から)何重にしても、絶対安全なんかはないということは福島の事故で証明されています。事故を起こさないためには原発を動かさないことしかないというお声に私も賛成です。
 また、使用済み核燃料は六ヶ所村の再処理施設に運んで再利用するから大丈夫、という説明は再処理技術が全く機能していないことから破綻は見え見えです。このまま核のゴミが地域ごとにあふれることになるのは時間の問題です。これ以上ゴミを増やさないのが当たり前です。
 さらに、万が一の自己の責任は会社にあるとのことですが、東京電力が自己の責任をとっているでしょうか。
 
 この説明会、他の会場の様子はわかりませんが、(報道もされませんねえ)道の高橋知事と北電が示し合わせて再稼働のための地ならし、アリバイ作りのために行われた印象が強いものでした。