第2回定例会最終日 されど2016/07/08 20:37

市議会ようやく最終日を迎える。

しかし、市長問責決議の扱いを巡って紛糾

 

 10日間の延長を経て、2016年小樽市議会第2回定例会はようやく本日閉会にこぎつけました。

本当に長い議会でしたが、複数回にわたる市長答弁の不備等の調整、それへの議会側対応に時間がかかった事が原因で、市民のみなさんからは「どっちもどっち」というお声を多くいただいるところです。その件についてのコメントは、これまでもこのブログで何度か書かせてもらっているので、割愛します。

 

何にせよ、私たちも賛成した市長への動議以後、予算特別委員会、各常任委員会、学校適正配置等調査特別委員会などは答弁に対する意見の相違はあるものの政策論議としてはすすんできましたし、実りのある議論結果も出てきています。

また、懸案の総務部長人事も決定し、その手腕が問われることになりますが、是非議会対応等でお力を発揮いただければと期待するところです。

 今日の本会議では、議会に提案されていた補正予算案等の他、7件の意見書を可決しました。

 

最後に自民党から「森井秀明市長に対する問責決議()」が提案されました。この決議案については、事前に私たちの会派にも原案も示され、市長の就任後これまでの政治姿勢、議会に対する対応について糾弾する内容を総括したものでした。

 

会派内で検討した結果、下記に詳しく理由については書きましたが、結果として内容についてはおおむね異論はないが、動議を提出して以降、議会は動いていること。総務部長も就任し、その手腕を期待すること。そして、こういう問責という手札こそ、何度も使うのではなく、本当に有効に活用すべき時に議会の大多数の意志をもって、ぶつけるべきものという考えもあり、結果として、否決には至らないものの、「棄権」という態度をとることにしました。

 

その後、議運理事会で各会派のこの議案への態度を確認したところ、公明党は可決としましたが、

私たち民主党、共産党、新風小樽、無所属が棄権となり、棄権が可決を1票上回ることが判明しました。この時点で本会議が開かれても、この議案の審議に入る前の時点で棄権で退席の結果、議決をするための定足数を欠く状態となり、閉会せざるを得なくなることがわかったのです。

 ここに至る以前に、私は何とかそのような事態を回避するために議案の取り下げを提案しましたが、自公は提案することに意義があるとのことで、応じてはいただけませんでした。

 結果、大変残念なことに、私たち過半数の議員が「議員の責任放棄だ。」との自民党からのヤジの中、棄権のための退席をした後、休会となりました。

 

 現在、235959秒の時点で自然閉会になるまで、控室で待機中です。決して私たちは棄権をすることが議員としての「責任」を放棄する事にはならないと確信しています。そういう判断も議決の態度のひとつとして認められています。

 また、今回の各会派の態度や結果を感情的に引きずって、これ以降の判断に影響を与えることもしたくありません。そんなことでは、議員は背負うものが重たくなりすぎてとてもやっていけなくなりますし、なにより、これから先の議会ではもっともっと決断しなければならないことが出てくるはずです。そのときに少なくても私たち議会側の各会派間で確かな意思疎通をもって対応していけるように信頼関係を築いておくことが肝心と考えています。

 その点、私には現時点で意見や主張がおのおの違っても、各会派に信頼を寄せ、話ができる人がいます。これからもその関係を大切にしていきたいと思います。

 

            箸休めPHOTO  昨日の小樽港夕暮れ

 

なお、自民党から提出されました、「森井英明市長に対する問責決議案」について、先に述べたとおり民主党は棄権の立場をとりました。以下、その理由について説明します。

            

 森井市長と議会は、この一年間、時に鋭く対立し、時に市民生活を絶対優先するために、不十分な議論のまま苦渋の選択をせざる得ないということを経験してきました。極めて歪な状態が続いてきたと認識しています。

 結果として、議会では政策議論が深まらず、市長の政治姿勢について多くの時間を費やすことになってしまいました。

 市民のみなさんはどのように見られているのでしょうか。不安を持たれたと考えますし、また、市民不在の議論をしているのではないのかという視線を、市長にもそうして議会にも向けられていると私は感じます。

 そうであれば、我々も立ち返って、反省すべきは反省しましょう。

しかし肝心なのは、市政運営に当たっては、合意形成を図るための努力を怠らない。その努力を市長側が誠意をもって遂行するということが前提となるのです。

それは多様な考えと、思いを持つ市民の皆さんに選ばれてきた私たち議員が議論する議会なのですから、当たり前のことです。

 もっと具体的に言いましょう。「市民の生命と暮らしを守る」責務を背負う市長は議会に向き合う姿勢として「事前協議、見切り発車はしない、約束したことは守る」ということを常に忘れてはいけないのです。

 ここまでが、これまでの市長と議会との関係における我が会派としての総括です。

そこで、本第二回定例会の在り方を検証したとき、やはり今指摘させていただいた点において市長の認識は不十分です。そのために空転したことは認めていただかなければなりません。議会運営のために、その都度、議会運営委員会をはじめとして各審査機関、そうして関係理事者は議事を進めていくための大変な努力を払いました。我が会派は改めて、これらの方々、関係者の努力に敬意を表します。

確かに、決議と二度の動議というかたちで議会側の意志が示され可決したのが事実ですが、以降、議会として市長として、まがりなりにも議事を進め議論をしてきました。そうして本日最終日を迎えました。

 我が会派は、その都度、個別個別の案件に関して、是非の判断をさせていただきながら対応してきました。したがって、今回の問責については、これまでの総体、全体について出されたと考えますが、その判断の時期が今となって提出されたのでしょうか。我が会派は現段階がそのタイミングとは考えておりません。

 そのため、棄権の立場をとらせていただくものであります。

 

以上です。長くなりました。

最後まで読んでいただきありがとうございます。




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