授業で新聞を活用するセミナー2016/08/20 21:29

 小樽市立朝里中学校で「平成28年度 NIE第2回後志地区・小樽セミナー」が開催されました。北海道NIE推進協議会の主催です。新聞を授業に活用することで、子どもたちに様々な力を身につけてもらおう、という取組がNIE(Newspaper In Education)だそうです。私も中学校の教員時代、新聞を使って総合学習等を行っており、まがりなりにもNIEの先駆けだったかな、と興味を持って参加させてもらいました。

    朝里中学校高橋教頭先生の司会でセッションがおこなわれました。

 この日はまだ夏休み中ということもあり、授業等はありませんでしたが、講師の方からは「学校図書館と新聞活用の可能性」「中学校社会科での新聞活用」についてご提言や報告、実際に新聞の切り抜きについてコメントなどを書き込むワークショップ的な内容もあり、大変楽しみながら、興味深くお聞きすることができました。
 新聞を活用する授業のために各新聞社や新聞は販売所の協力が実際に行われていること(最近は新聞を取っていない家庭も多いので必要です。)社会や国語だけでなく、英語の授業でも可能なこと。図書室に新聞が置いてあるだけではダメで、学校司書などが中心となり授業で使えるように教材化が必要なこと。などが話されました。

 また、その後のトークセッションでは新聞を使った授業では子どもにどんな力がつくのか。この授業にはどんな魅力があるのかなどが話し合われました。語彙力、思考力、判断力などはもちろん新聞の信頼性はそもそもどうなのか、批判的に読む素地なども身につけていければ、などの意見も出てなかなか本質的な所をついているなと感心しました。


 あふれる情報の中からいかに真実をつかみ、自分の判断、行動につなげるか、そんな力がこれからの社会では必要な力だと感じました。
 選挙権も18歳からとなっています。小中学生から社会との接点を少しでも増やしていくひとつのツールとして、新聞を読むというのは大切な事だと思います。一方、新聞と政治も切り離せないのにそれを扱うのに様々な制約がかかり、先生方にプレッシャーとなっては新聞の授業での活用は難しくなるなとも感じながらお聞きしていました。